大学入試の昔と今|親世代と違う5つのポイントを表で比較
推薦って成績のいい人だけでしょ?普通は一般で行くんじゃないの?
大学入試の昔と今は、名前も入り方も大きく変わりました。
文部科学省の公表人数から計算すると、令和7年度の私立大学では入学者の約6割が総合型選抜・学校推薦型選抜です。
この記事では、この2つをまとめて「年内入試」と呼びます。
分かることは次の3つです。
- 親世代と今の、入試の言葉と割合の違い
- 9月から3月まで、何回挑戦できるか
- 専願と受験料の仕組み
世代の違いを、表で一つずつ整理しましょう。
大学入試の昔と今で違う5つのこと|親世代との比較表
結論から言うと、変わったのは共通試験と入試の名前、入る人の割合、出願の時期、選考の中身です。まずは1枚の表で全体を見てください。
| 項目 | 親世代 | 今(2027年度入試) |
|---|---|---|
| ① 共通試験の名前 | 大学入試センター試験(1990〜2020年) | 大学入学共通テスト (2021年〜) |
| ② 入試の名前 | AO入試(平成10年ごろから)/推薦入試/一般入試 | 総合型選抜/学校推薦型選抜/一般選抜 |
| ③ 年内入試で入る人の割合 | 平成9年:推薦入学は大学全体26.7%、私立31.7% | 令和7年度:総合型+学校推薦型は全体約54%、私立約6割(計算値・目安) |
| ④ 年内入試の出願時期 | 改革前のルール:AO入試は8月から、推薦入試は11月から | 総合型選抜は9月1日以降、学校推薦型選抜は11月1日以降 |
| ⑤ 年内入試の選考 | 改革前のルール:推薦入試は学力検査を原則免除し、調査書が主 | 令和9年度から面接が原則必須。総合型選抜は条件つきで2月1日より前の教科テストも可 |
出典:大学入試センター「大学入試センターのあゆみ」、文部科学省の実施要項・実施状況ほか(2026年9月29日取得)。③の今の値は、公表人数からの計算値です。
①センター試験は1990年に始まり、2020年が最終回でした。
1996〜97年ごろに受験した親世代は、センター試験の世代です。
②AO入試(旧称)は総合型選抜に、推薦入試(旧称)は学校推薦型選抜に、一般入試は一般選抜に名前が変わりました。共通テストが始まったのと同じ時期の変更です
(出典:文部科学省 高大接続改革Q&A/2026年9月29日取得)。
今の2つの方式の違いは、総合型選抜と学校推薦型選抜の違いで詳しく解説しています。
④⑤の親世代の欄は、文部科学省の資料が示す改革前のルールです。
親の世代と今では全く違うんだね。
全然違うからこそ、親も分からないことが多いのです。
年内入試で入る人の割合|「約6割」は目安として読む
今は年内入試で入る人が多くなっています。ただし区分の定義が変わったため、昔の数字とぴったりは比べられません。
| 年度 | 一般(一般選抜) | 推薦(学校推薦型選抜) | AO(総合型選抜) |
|---|---|---|---|
| 平成12年度 (大学全体) | 65.8% | 31.7% | 1.4% |
| 平成29年度 (大学全体) | 55.4% | 35.2% | 9.1% |
| 令和7年度 (大学全体) | 約46.3% | 約34.1% | 約19.5% |
| 令和7年度 (私立大学) | 約38.3% | 約38.8% | 約22.8% |
出典:文部科学省「国公私立大学推薦入学状況」「大学入学者選抜改革の動向」
令和7年度は同「令和7年度国公私立大学入学者選抜実施状況」からの計算値で、目安です(2026年9月29日取得)。
平成12年度は、AO入試の調査が始まった年度です。
文部科学省の資料は、平成29年度までの変化を「入試方法の多様化が進んでいる」と書いています。
令和7年度の数字には、外国人留学生を対象とする選抜も含まれます。
区分も3つに整理し直されました。
文部科学省自身が、前年度の数値とは「比較はできない」と注記しています。
入学者の割合は大学ごとにも違います。
国立大学は令和7年度、一般選抜で入った人が約8割でした(計算値)。
出典は文部科学省「大学入学者選抜改革の動向」です(2026年9月29日取得)。
数字の定義が途中で変わっています。
細かい差より、流れをつかむ目安として見てください。
今の大学入試の種類と受けられる回数|9月から3月の年表
結論から言うと、今は秋から春まで、1つの大学の中でも挑戦の機会が続きます。
9月の総合型選抜から3月の後期日程まで
| 時期 | 主なできごと(2027年度入試) |
|---|---|
| 2026年9月 | 総合型選抜の出願(9月1日以降) |
| 2026年11月 | 総合型選抜の合否発表(11月1日以降) 学校推薦型選抜の出願(11月1日以降) |
| 2026年12月 | 学校推薦型選抜の合否発表(12月1日以降) |
| 2027年1月 | 共通テストの本試験(1月16日・17日) |
| 2027年2月 | 私立大学の一般選抜(試験日は2月1日〜3月25日) |
| 2027年2月中旬〜3月 | 西南学院大学の共通テスト利用入試(後期):出願2月12日〜28日、発表3月10日/福岡大学の後期日程:試験日3月4日 |
出典:文部科学省「令和9年度大学入学者選抜実施要項」、各大学の要項・受験生サイト(2026年9月29日取得)。
改革前はAO入試の出願が8月からで、合格発表日のルールもありませんでした。
同じ学科を2回受けられる例
西南学院大学の2027年度一般選抜は5方式です。
A日程とF日程で同じ学科に重ねて出願でき、高い方の総合点で判定します。
福岡大学や九州産業大学も複数の日程を組み合わせ、2併願以降は検定料の割引があります。
令和7年度の私立大学の一般選抜は、延べ志願者約330万人に対し入学者約20万人です。
いくつもの大学を受験したり、併願したりする人が多いとうかがえます。
出典:西南学院大学 一般選抜要項、福岡大学受験生サイト、文部科学省 実施状況(2026年9月29日取得)。
国の報告書も「多様化・複雑化」と書いている
文部科学省の委託調査も「多様化・複雑化が進む中で」と書いています。
全国の選抜区分は79,063です(令和5年度・短大を含む)。
データサイトで扱う福岡の私立11大学では179方式です。
短期大学部2校を含む13校では203方式です。
一覧は福岡私大の入試方式一覧(2027年度入試・短期大学部を含む13校)にまとめています。
出典:文部科学省の委託調査・実施状況、おだんごゼミ データサイト(2026年9月29日取得)。
令和9年度からは年内入試で面接が原則必須になるなど、ルールは今も毎年動いています。ただし、回数の話には条件がつきます。
じゃあ、何回でも受けて、あとから選べるってこと?
そこが見落としやすいところです。
年内入試には「合格したら入学」の条件がよくつきます。
年内入試は「合格したら入学」が多い|専願と受験料の仕組み
結論から言うと、年内入試は合格したらその大学に決まる「専願」が多いです。不合格なら一般選抜に進めます。回数と専願は、セットで考えてください。
専願は「受かったらそこに決まる」という約束
| 大学 | 方式(2027年度) | 専願か | 入学手続の締切 |
|---|---|---|---|
| 西南学院大学 | 総合型入試 | 専願制(入学辞退は原則として認めない) | 2026年12月21日15時(原則猶予なし) |
| 福岡大学 | 総合型選抜 | 専願(法・経済・商学部で確認。合格の場合は必ず入学が条件) | 入学申込金の締切 2026年12月23日(法・経済学部の例) |
| 福岡大学 | 学校推薦型選抜 | 専願(A方式推薦の商学部第二部を除く) | 募集要項で確認 |
出典:西南学院大学・福岡大学の2027年度 総合型・学校推薦型の入学試験要項(2026年9月30日取得)。
ただし、推薦がすべて専願とは限りません。全国の私立大学では、指定校推薦の90.8%が専願です。公募推薦は54.3%が他大学と併願できます(令和5年度、文部科学省委託調査)。
3月31日までに辞退すれば授業料等を返す、という原則があります(令和9年度実施要項)。ただし、専願や学校推薦型選抜で合格し、在学契約を結んだ人は対象外です。
総合型選抜の併願の扱いは、総合型選抜の併願制と福岡で併願できる大学で整理しています。
受験料は大学・方式ごとに仕組みが違う
| 大学・方式(2027年度) | 入学検定料 |
|---|---|
| 西南学院大学 一般入試 | 1試験日1学科32,000円(同じ試験日の併願は2出願目から10,000円) |
| 西南学院大学 共通テスト利用入試など | 1学科16,000円(2出願目から10,000円) |
| 西南学院大学 総合型入試 | 35,000円(一次選考で不合格なら25,000円返金) |
| 福岡大学 総合型選抜 | 一次10,000円+二次22,000円(二次は一次の合格者だけ) |
| 福岡大学 学校推薦型選抜 | 32,000円(医学部医学科は60,000円) |
出典:各大学の2027年度入学試験要項(2026年9月29日・30日取得)。
西南学院大学の割引は、1回の手続きでまとめて出願した場合だけです。一般選抜では別に、出願のサービス利用料1,250円がかかります。
年内入試に出願する前に、専願かどうかを募集要項で必ず確かめてくださいね。
専願の条件も割引も、大学ごとに違います。気になる大学は、募集要項やパンフレットで比べておきましょう。
よくある質問
Q. 年内入試を受けると、一般選抜は受けられなくなりますか?
A. 専願の年内入試で合格したら、その大学への入学が条件です。不合格なら一般選抜に進めます。全国の私立大学の公募推薦は54.3%が他大学と併願可なので、方式ごとに確かめてください。
出典:西南学院大学・福岡大学の要項(2026年9月30日取得)、文部科学省委託調査(同29日取得)。
Q. 今の推薦入試(学校推薦型選抜)は、成績上位の人だけのものですか?
A. 評定の条件は大学・学部で違います。福岡大学の学校推薦型選抜は、法学部・薬学部・看護学科が3.5以上、医学科が3.7以上です。人文・経済・商・理・工学部は評定の要件がありません。選考は面接と試験2科目の総点で行います。
出典:福岡大学 2027年度学校推薦型選抜要項(2026年9月30日取得)。
Q. 親世代のAO入試と、今の総合型選抜は同じものですか?
A. 名前が変わり、選抜の特性をより明確にする観点で見直されました。出願の開始は、改革前のルールでは8月から、今は9月1日以降です。令和9年度からは面接も原則必須です。
出典:文部科学省 高大接続改革Q&A、令和9年度大学入学者選抜実施要項ほか(2026年9月29日取得)。
福岡の大学入試で親子がそろえておきたい3つのこと
📌 保護者の方へ
平成9年の推薦入学は私立大学で31.7%、令和7年度は私立大学の約6割が年内入試です(定義が違うため目安)。「推薦は一部の人」「受験は2月の一発勝負」という前提は、今は当てはまりにくくなっています。
受ける回数が増えると、受験料も増えます。西南学院大学は一般入試が1学科32,000円、総合型入試が35,000円です。
福岡大学の総合型選抜は一次・二次で計32,000円です(二次は一次の合格者だけ)。
西南学院大学の入学金は200,000円です。
一般選抜は3月31日までの辞退なら、入学申込金(入学金相当額)以外が返還されます。
総合型入試は専願で、辞退は原則認められません。
出典:文部科学省「国公私立大学推薦入学状況」、同 令和7年度実施状況(2026年9月29日取得)。両大学の2027年度要項(2026年9月29日・30日取得)。詳しくは入学金の返還制度と出願前に確認したい3項目へ。
ルールは毎年動きます。令和9年度からは、年内入試で面接が原則必須になりました。
今日から親子で確認する3つのこと
- 言葉を今の名前でそろえる(推薦入試→学校推薦型選抜など)
- 年表で「いつ・何回・専願かどうか」を見る
- 受験料と締切を、志望校の2027年度の募集要項で確認する
まずは志望校の募集要項を1冊、親子で一緒に開いてみましょう。
全てのことは募集要項に書いてあるので、じっくり読んでおきましょう。


