近年、総合型選抜や学校推薦型選抜などの年内に合格が出る入試である「年内入試」を選ぶ高校生が増えています。
なぜこのような変化が起きているのでしょうか?
この傾向は今後どうなっていくのでしょうか?
年内入試の現状と対策について解説します。
年内入試って増えてきてるんだね!
昔と今では全然違うよ。保護者と高校生のイメージにギャップがあるかも。
年内入試が人気になってきた背景
受験生側の理由:安定志向の高まり
近年、高校生や保護者は「早めに進路を決めたい」という安定志向が強まっています。
2月まで勉強を頑張ってワンランク偏差値が高い大学を目指すよりも、年内に無難に合格できる大学を受験する傾向にあるようです。
また、2月の前期選抜で不合格になってしまうと、3月の後期選抜は定員が少ない上に国公立受験組との争いになるため、激戦となります。
そのため、後期選抜で不合格になった場合は、年内に無難に合格できる大学よりもワンランク下げたり、専門学校に進学したりすることになる可能性があります。
福岡の私立大学では現在、年内入試は基本的に専願制となっていますが、関東や関西では併願制の年内入試が主流になりつつあります。
今後、併願制の年内入試が福岡でも行われるようになれば、さらに年内入試の志願者が増えていくのではないでしょうか。
専願制と併願制って何?
専願制は合格したら必ず入学する必要があるの。それに対し、併願制は合格しても他の入試結果を待って入学するかどうか決められるの。
じゃあ、併願制の方がいいやん!
高校生にとってはね。大学にとっては、合格を出したのに入学してくれるか分からないから、どこまで合格を出せばいいか難しくなるよ。
大学側の理由:早期の定員確保
私立大学にとっては、年内入試で一定数の入学者を確保することがとても重要です。
18歳人口の減少により、多くの大学が定員割れのリスクに直面している中、早期に入学予定者を確保できる年内入試の重要性は年々高まっています。
特に福岡の私立大学では、競争が激しい一般選抜に頼るだけでなく、年内入試で優秀な学生を確保する戦略を強化しています。
大学側も経営の面から安心したいんだね。
もちろん、大学側も単に青田買いしたいわけではなく、優秀な学生を確保したいという点は忘れてはいけないよ。
年内入試の現状と今後の予測
現状:私立大学の半数以上が年内入試
現在、多くの私立大学では入学者の50%以上を年内入試で受け入れています。
特に中小規模の私立大学ではこの傾向が顕著です。
高校側も、年明入試から年内入試を受験させるようにシフトする高校が増えてきました。
一方で、進学校(自称を含む)では依然として一般選抜や大学入学共通テストを重視する傾向があります。
これは伝統的な進学指導の方針や、難関大学の一般入試における合格実績を重視する風潮が背景にあるためです。
今後:年内入試の割合はさらに増加する見込み
大学経営の観点からも、受験生のニーズからも、年内入試の比率は今後さらに高まると予想されます。
つまり、年内入試の募集定員を増やすことで年明入試の募集定員は減るため、年明入試の競争率は高まる可能性があります。
年内入試は募集定員を増やすけど、受験者も増える可能性がある。年明入試は募集定員が減るけど、受験者も減る可能性がある。どっちがいいのかな?
年内入試と年明入試では、選抜方法が違うから必ず確認しようね!
年内入試対策のポイント
総合型選抜や学校推薦型選抜では、自己PRや面接が重要になります。
また、入試種別によって試験内容や配点が大きく異なるため、早めの対策が必要です。
例えば、総合型選抜では面接や小論文が重視されますが、学校推薦型選抜では評定平均や推薦書の内容が重要になることがあります。
また、年内入試を受験する場合、基礎学力と面接はとても重要です。合格の鍵を握るといっても過言ではありません。
- 基礎学力:大学で学ぶ力があるか
- 面接:大学で学ぶ意欲があるか
を判断されます。必ず対策をしておきましょう。
福岡の私立大学では、学部ごとに独自の選抜方法を採用しているケースも多いため、志望校の入試要項を早めにチェックしておくことをおすすめします。
ちなみに、関東や関西では、学力のみで評価する年内入試も増えてきてるよ。
まとめ
今後は年内入試の定員が増え、年明入試の定員は減ることが予想されます。
その現実を受け止めつつ、自分に合った入試種別を選んで受験することが大事です。
まずは、各大学が発行している、入試ガイドや募集要項をしっかりと読み比べることから始めましょう。
年内入試で入学することに謎の罪悪感があるのはなぜ?
どの入試で入学するかなんて、入学してしまえば全く関係ないよ。
それよりも、入学した後にどれだけ頑張れるかが大事だよ。
そうだよね。入学することがゴールじゃないもんね。
そういうこと。まずは合格するために、早めに対策することが大事だよ。