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就職率100%はホント?「就職率の罠」に注意!|対希望者と対卒業生の違いを解説

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はじめに|「就職率100%」の大学、ちょっと待って!

みたらし

パンフレットとか大学のサイトで就職率99%とか100%ってよく見るけど、ほんとにみんな就職できてるの?

きびだんご

一部の大学を除いて、できてないんじゃないかな?

みたらし

え、嘘ついてるの?

きびだんご

嘘はついてないとよ。見せ方を変えてるとよ!

よく、就職率の高さを売りにしている大学、短大、専門学校がありますが、数字を操作している可能性があります。
では、どのような操作を行なっているのか、分かりやすく解説します。

「就職率」とは何を表しているのか?

大学のパンフレットや公式サイトでは、就職率が「99%」「100%」と書かれていることが多いですが、その裏にはちょっとしたカラクリがあります。

よくある就職率の定義(就職希望者に対する就職率)

きびだんご

まずは、パンフレットなどで紹介されている就職希望者に対する就職率について解説するとよ!

就職希望者に対する就職率の計算方法

就職率 = 就職者数 ÷ 就職希望者数 × 100

この場合、「大学を卒業したけど、そもそも就職を希望していない人」は計算に入っていません。たとえば、以下のような人たちです。

  • 大学院進学する人
  • 公務員浪人する人
  • 教員採用試験の再チャレンジ組
  • 留学予定者
  • 家業を継ぐ人
  • 起業する人
  • 就職活動を途中で辞めた人

つまり、学生に就職を諦めさせれば、母数から抜くことができるのです。

みたらし

就職を諦めさせるって、そんなことする人いるの!?

きびだんご

いないと信じているけど、できてしまう事実はあるとよ!

本当の就職率(卒業生に対する就職率)

それに対し、本当の就職率は大学進学者以外の人数から求めます。

卒業生に対する就職率の計算方法

就職率 = 就職者数 ÷ (卒業生数ー大学進学者数) × 100

つまり、こちらは数字を操作することはできません。

みたらし

なんで、こっちを表に出さないの?

きびだんご

それは、数字が悪く見えるからだよ。実際にどのくらい数字が変わるか見てみよう!

「就職希望者」だけを母数にすると何が起きる?

たとえば、ある大学の卒業生が100人いたとして…

  • 就職を希望した人:80人
  • そのうち就職できた人:80人

[80人]就職者数 ÷ [80人]就職希望者数 × 100 = 100%

きびだんご

これで、就職希望者に対する就職率は100%!

みたらし

残りの20人は?

  • 大学院に進学する人:5人
  • 別の専門学校に進学する人:4人
  • 就職活動を諦めた人:7人
  • なんとなくフリーター:4人

[80人]就職者数 ÷ [100人]卒業生数 ー [5人] 大学進学者数) × 100 = 84.2%

きびだんご

これで、卒業生に対する就職率は84.2%!

このように、見せ方ひとつで印象がガラッと変わってしまうのです。

大学の「就職実績」を正しく見るには?

きびだんご

大学選びで「就職に強い!」ってのは大事なポイントやけど、見るべきは“就職率”だけじゃない”とよ!

注目ポイント①|就職率の定義を確認しよう

パンフレットや公式サイトに「就職率100%」とあったら、次のポイントを確認してみましょう。

  • 「就職希望者に対する割合」なのか
  • 「卒業生全体に対する割合」なのか
  • 文系・理系・学部ごとの数字はどうか

できれば、「キャリアセンターの支援状況」や「進路未定者数」もチェックできるとベストです。

注目ポイント②|主な就職先を見てみよう

「どんな会社に」「どの業種に」「どのくらいの人数が」就職しているかも重要です。

  • 公務員合格者が多い?
  • 地元の企業が中心?
  • 大手企業への就職実績は?
  • 正社員としての就職か?
きびだんご

数字だけでなく「中身」を見るのが吉ッ!

保護者が知っておきたい「就職支援」の実態

就職率が高くても“手厚い支援”があるとは限らない

キャリアセンターの対応や、個別相談の充実度は大学によって差があります。

  • 模擬面接はあるか?
  • エントリーシート添削はあるか?
  • 学内合同説明会は実施されているか?
  • OB・OG紹介制度はあるか?

これらは「就職活動が初めて」の学生にとって、大きな支えになります。

きびだんご

色んな支援制度は、使って初めて価値が出てくるとよ!

オープンキャンパスで質問してみよう!

保護者の方もオープンキャンパスに同行するなら、以下のような質問をしてみると◎

  • 「卒業生全体での就職率は?」
  • 「未就職者にはどんな支援がある?」
  • 「1・2年生のうちからどんな準備ができる?」

高校生が、大学に入学する前から卒業後の進路のことまで考えることはとても難しいことだと思います。

そこで、卒業後の進路については、保護者の方がメインで質問をした方が、よりリアルな話しが聞けるかもしれません。

きびだんご

親として、人生の先輩として聞いておくのはアリ!

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まとめ|就職率は“入り口”であって“ゴール”ではない

  • 就職率100%は「就職希望者」に限った話であることが多い
  • 「卒業生全体」を見たときの就職率もチェックしよう
  • 数字だけでなく、支援体制や実績の質に注目しよう
みたらし

就職率だけで大学を選ばないようにするね

きびだんご

そう、それが一番大事とよ!

大学選びの際には、パンフレットやネット情報だけで判断せず、実際に大学の雰囲気やサポート体制を自分の目で確かめることが大切です。

ぜひ、オープンキャンパスに参加して、本当の就職率のことや支援体制について聞いて、色んな大学を比較してみましょう。

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